新築の住宅と聞くと、2階建、3階建の住宅をイメージする方が多いかと思います。
平屋と聞くと、もしかしたら昔ながらの木造家屋などをイメージするかもしれません。
ですが最近、子育てを終えた夫婦やオシャレな家に住みたい子育て夫婦などが、
平屋の住宅を選択することが増えてきています。
この記事では、なぜ平屋にするのか、平屋住宅の価格相場、メリット、デメリットについてまとめていきたいと思います。
平屋住宅の価格相場
平屋住宅の価格相場は、木造の坪単価のみで考えるとすると、55万円〜70万円/坪くらいであり、2階建て、3階建てと変わりません。イメージ的には平屋の方が安く済むんじゃ、、?
と思うかもしれませんが、これは大きな間違いです。逆に平屋の方が高くなる傾向にあります。これはどういうことか、以下にまとめます。
・敷地面積が大きい必要がある。
・基礎と屋根の範囲が広がる
まず、平屋で、2階建てや3階建てと同等の延べ床面積を確保しようとすると、それなりの敷地面積が必要になるはずです。簡単に言ってしまえば、二倍の面積が必要になると言えるでしょう。そうなると、単純に敷地購入の際には、倍のお金がかかりますよね。
そして次に、建築面積が広がりますから、建物の土台となる基礎と、屋根の大きさも、二階建てと比べると単純に倍になりますので、その部分で費用がかさみます。
平屋住宅のメリット
金銭面では高くなりがちな平屋ですが、メリットも沢山あります。
- 生活が一階のみで完結できる。
- 平屋は平面的に空間が展開するので、広く感じられる。
- 二階建てよりも構造が安定する。
- 二階建てよりもメンテナンスが簡単。
- 家族間のコミュニケーションが取りやすい。
それぞれ見ていきましょう。
平屋住宅は生活が一階のみで完結できる。
この点が一番のメリットかもしれません。生活動線が一階のみで完結できるため、生活がしやすいです。なおかつ、階段を上がることもないので、老後を考えてもバリアフリーという面で、安心と言えるでしょう。
平屋住宅は平面的に空間が展開するので、広く感じられる。
平屋住宅は平面的に空間が連続して展開していくので、住宅全体が広く感じます。2階建ての住宅や、3階建ての住宅は、1フロアに入る部屋の数、面積は制限されますので、広がりが感じられにくいのです。
平屋住宅は二階建てよりも構造が安定している。
イメージして頂ければなんとなく分かるかもしれませんが、平屋は、二階建て、3階建てよりも構造が単純で、安定しています。地震が来た時など、上の方がよく揺れるというのは、それだけ建物に負荷がかかって、変形している証拠なのです。
構造が安定していて、災害などの負荷にも強ければ、長持ちするとも言えますよね。
平屋住宅は二階建てよりもメンテナンスが簡単。
これは、自分でお掃除やお手入れをするとき、一階のみで完結しているのでやりやすいということが1つ。そしてもう1つは、建築の屋根や外壁に何か問題が起こった時などに、平屋の屋根であれば簡単な梯子があれば上れますが、二階建てや3階建となるとそうもいきませんよね。また、外壁の補修なども、二階部分の壁を補修するには、仮設の足場などが必要かもしれませんが、平屋であれば、もっと簡単に行うことができます。そしてそれは、メンテナンス費用に直結してきます。
平屋住宅は家族間のコミュニケーションが取りやすい。
これはどういうことかと言いますと、一般的な2階建て、3階建ての住宅は、一階にリビング、上階に個室があることが多いかと思います。
しかし、平屋ならリビングも、寝室も、子供部屋も全て同じフロアに入れることができますよね。これらの空間が断面的に断絶されていないことは、家族間でのコミュニケーションにおいては大きなメリットと言えるでしょう。
平屋住宅のデメリット
続いて、平屋住宅のデメリットを以下にまとめます。
- 建築費用が高くなりがち。
- 家族間でのプライバシーの確保が難しい
- 防犯性能においては不安がある
- 住宅内への日当たりの確保が難しい
以上のこと等が挙げられます。それぞれ見ていきましょう。
平屋住宅は建築費用が高くなりがち
これは価格相場の部分でもまとめましたが、一般的には、2階建て、3階建ての住宅と同程度の面積を平屋で確保しようとすると、大きな敷地面積、基礎、屋根が必要となり2階建てや3階建てよりも建築費用が高くなる傾向があります。
平屋住宅は家族間でのプライバシーの確保が難しい。
メリットの1つに、家族間でのコミュニケーションが取りやすいという項目があったかと思いますが、裏を返せば、家族間でのプライバシーの確保が難しいとも言えます。お子さんが小さなうちは良いかもしれませんが、大きくなってくると、お子さんのプライバシーのことも考えてあげる必要があるかと思います。
平屋住宅は防犯性能において不安がある。
平屋建ては、生活空間の全てが、外部と直接的につながる可能性があります。そのため、庭などの作りや、窓をどこに開けるか、植栽をどう植えるか等は、重点的に考える必要があります。
平屋住宅は住宅内の日当たりの確保が難しい。
ワンフロアの面積の大きな平屋建ては、敷地形状や、周辺環境によっては、住宅内への日当たりの確保が難しくなります。敷地に対して住宅をどう配置するか、庭をどう取るのか、光を採る用の窓は必要なのかなど、検討する必要があるかと思います。
平屋住宅のまとめ
いかがだったでしょうか。今回は、平屋の住宅の価格相場やメリット、デメリットについてまとめていきました。価格が高くなりがちなのは大きなデメリットかもしれませんが、生活する上で、平屋建てほど贅沢な環境は無いと思います。
その他のデメリットも設計次第では克服することが可能ですので、また別の記事で紹介したいと思います。
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