戸建て住宅を建てるにしても、住宅には様々な構造、工法があります。
- 木造在来軸組工法
- ツーバイフォー工法
- 鉄骨造
- RC造(鉄筋コンクリート造)
この記事では、RC造(鉄筋コンクリート造)について解説し、まとめていきたいと思います。
コンクリート住宅(RC造、鉄筋コンクリート造)とは
コンクリートで出来た住宅のことを、建築業一般ではRC造(鉄筋コンクリート造)と言います。
RCとは、Reinforced-Concrete(補強されたコンクリート)の略称となります。
補強されたとはどういう意味なのか、ただのコンクリートではないのか、、?
ただのコンクリートではないんです!
コンクリート造の住宅は、鉄筋コンクリートという部材で、柱や梁、床壁などの主な構造体を形成します。
コンクリートは通常、圧縮方向の力に強く、引っ張り方向の力に弱い材料です。
一方で、鉄筋は圧縮方向の力に弱く、引っ張り方向の力に強いんです。
物理的な話になり少し難しく感じるかもしれませんが、簡単に言うと、
組み合わせることでそれぞれの弱点を補いながら頑丈な構造体を形成しています。
よく見る住宅などのコンクリートの中には鉄筋が合理的に配置されているのです。
代表的な構造の一つでもありますので、一般的なハウスメーカー、設計事務所など、どこでも設計が可能となっています。
コンクリート住宅のメリット
鉄筋コンクリート造の住宅のメリットは
- 耐用年数が長い
- 設計の自由度が高い
- 気密性・遮音性が高い
- 耐火性能が高い
それぞれ細かく見ていきましょう。
コンクリート住宅は耐用年数が長い
鉄筋コンクリート造の耐用年数は、47年(約50年)と言われています。
これは、他の木造や鉄骨造よりも15〜20年程長い数値となっています。
頑丈で、耐用年数が長いと、何がメリットかと言いますと、まず単純に言えば、メンテナンスをしっかりしていれば、長く住むことができます。
また、資産価値の面でも、木造よりも高く評価されることが考えられますので、
仮に住宅を売りに出すことになっても、木造住宅よりも高く売れる可能性があります。
コンクリート住宅は設計の自由度が高い
鉄筋コンクリート造は、鉄筋と型枠を組み、その型枠にコンクリートを流し入れ、固め、型枠を外すことで完成します。
固める前のコンクリートは流動体のため、どんな形にも対応できます。
そのため、曲線を使って柔らかい雰囲気を出したい時、流れるような空間を作りたい時などにも、
木造や鉄骨造にはできない滑らかな曲線を再現することができます。
コンクリート住宅は気密性が高い
コンクリートには隙間がないため、気密性や断熱性能が他の木造などの構造体と比べて高いです。
そのため、一度エアコンなどで暖かい環境、涼しい環境を作ることができれば、その気温をキープすることに長けています。
また、遮音性能が高いため、住宅の中から外への音漏れ、各部屋での音漏れの心配もほぼありません。木造のアパートと、コンクリートで出来たマンションの遮音性能も全然違いますよね。
コンクリート住宅は耐火性能が高い
コンクリート造は非常に燃えづらく、屋内や周囲で発生した火災による熱に耐えることができます。木造住宅が建て込んだ住宅街などでは、一件燃えてしまうとその火がまた隣の住宅に燃え広がり、、一度に何十件も燃えてしまう危険性があります。
コンクリート住宅のデメリット
鉄筋コンクリート造の住宅のデメリットは
- 建設コストが比較的高い
- リフォーム、リノベーションに制限がある
- 施工に時間がかかる
以上でしょうか。それぞれ見ていきましょう。
コンクリート住宅の相場、建設コストが比較的高い
鉄筋コンクリート造の住宅は、他の木造や鉄骨造の住宅よりも確かに、頑丈で性能が高いですが、
そのぶん、建設コストも比較的高くなっています。
現在の鉄筋コンクリート造住宅の施工費の相場は、100〜120万円/坪と言われています。
現在、全国の注文住宅平均面積は、約40坪(129.6㎡)ですので、110万円/坪で計算したとすると、
おおよその目安は4400万円くらいでしょうか。
木造住宅の1.5倍くらいになる計算ですね。
また、ハウスメーカーに頼むのと、設計事務所に頼むのとでも、価格が変わってきます。
それについては、こちらの記事を参考にしてみてください。
コンクリート住宅はリフォーム、リノベーションに制限がある
鉄筋コンクリート造は、一度コンクリートで壁を施工してしまうと、壁を壊すのはかなり大変な作業となってしまいます。そのため、間取りを変えたい、、となった時にうまく変更できない場合があります。コンクリート造は、耐用年数も長いですから、その間に間取りを変えたいということもあると思います。そうなった時に簡単に間取りを変えられるように設計しておくことが重要であると考えます。例えば、外壁や、主な構造体はコンクリートで施工し、その他の間仕切りなどは、簡易的な作りにしておくなど、様々な工夫ができるかと思います。
コンクリート住宅は施工に時間がかかる
鉄筋コンクリート造は、型枠にコンクリートを流し、固まるのに一定の期間がかかります。そのため、木造や鉄骨造よりも長い施工期間が必要となります。長い施工期間がかかってしまうというのは、構想から入居までの時間が長くかかる、、というだけでなく、その期間分の人件費や仮設費も多くかかってしまいます。そのため、他の構造よりも費用が高くつく、、とも言えますね。
まとめ
いかがでしたでしょうか。今回は、鉄筋コンクリート造についてまとめてみました。確かに頑丈で、性能も良くかっこいいコンクリート造ですが、主に費用の面がデメリットとなっています。
今後の生活や、経済状況などと照らし合わせて、自分たちにあった構造の住宅を計画的に選択しましょう。
コメント